外壁塗装というと、
「ひび割れが出てきたから」
「色褪せてきたから」
「そろそろ塗らないと傷んでしまうから」
そんな理由から考え始める方が多いと思います。
もちろん、それも外壁塗装の大切な目的です。
家を雨や紫外線から守り、傷んでいるところを直し、これからも長く住める状態にしていく。
私たち塗装業者にとっても、とても大切な仕事です。
ただ、長くこの仕事をしていると、それだけではないと思うことがあります。
外壁塗装は、そう何度もする工事ではありません。
10年、15年と住んできた家がきれいになり、場合によっては今までとはまったく違う雰囲気になります。
色を考えたり、完成した家を想像したり。
そして最後に足場が外れて、きれいになった家を見る。
せっかく大きなお金をかけて行う工事です。
「傷んだから仕方なくやる」だけではなく、
塗り替えること自体を少し楽しんでもいいのではないか。
私はそう思っています。
今回はいつもの劣化や工事の話から少し離れて、外壁塗装の「楽しみ」について書いてみたいと思います。
10年、15年住んだ家は、少しずつ変わっています
毎日見ている自分の家は、意外と変化に気付きにくいものです。
新築の頃にはきれいだった外壁も、長い年月の中で少しずつ色褪せていきます。
雨が当たりやすいところ。
日当たりの強いところ。
北側の日陰になるところ。
雨樋や破風、軒天なども含めて、少しずつ新築当時とは違う表情になっていきます。
それが悪いということではありません。
人が暮らしていれば、家も年月を重ねます。
だからこそ、塗り替えが終わったとき、
「こんなに変わるんだ」
と感じることがあります。
毎日見ていたからこそ気付かなかった変化が、塗り替えることで一気に分かるのです。
外壁塗装は、家を守るだけではありません
私たち職人は、どうしても技術的なところを考えます。
下地はどうなっているか。
どんな補修が必要か。
どの塗料が合うのか。
どのくらい乾燥させるのか。
どう施工すれば長く持たせられるのか。
もちろん、これは非常に大切です。
でも、お客様が最後に見るのは、
完成した自分の家です。
きれいになった外壁。
塗り直された雨樋。
傷んでいた部分が直った軒天や破風。
そして家全体の印象。
性能を回復させることと同じくらい、
「きれいになったな」
と思っていただくことも、塗装工事の大切な価値だと私は思っています。
色を考える時間も、外壁塗装の一つです
外壁塗装が決まると、多くのお客様が悩むのが色です。
今までと同じような色にするのか。
少し明るくするのか。
落ち着いた色にするのか。
思い切って雰囲気を変えるのか。
1階と2階で色を変えるのか。
玄関まわりだけアクセントを入れるのか。
選択肢はいろいろあります。
もちろん、簡単には決められません。
外壁は洋服のように、
「やっぱり違う色にしよう」
と簡単に変えられるものではないからです。
だから慎重になるのは当然です。
でも私は、
悩む時間も含めて、塗り替えの一つだと思っています。
「この色だとどんな感じになるかな」
「こっちの方が今の家には合うかな」
「せっかくだから少し変えてみようか」
家族でそんな話をするのも、10年、15年に一度くらいのことではないでしょうか。
色選びには失敗を避けるための確認も必要ですが、外壁の印象を変えられること自体が塗り替えの魅力でもあります。
外壁の色は、最初から決めておかなければいけないわけではありません。
実際にどのタイミングで色を考えていくのかについては、こちらの記事でも書いています。
▶「色選びはいつ決める?|外壁塗装の色を考え始めるタイミング」
今と同じ色にするのも、もちろんいいと思います
塗り替えというと、
「せっかくだから色を変えた方がいいのかな」
と思う方もいるかもしれません。
でも、そんなことはありません。
今の家の雰囲気が気に入っているなら、近い色で塗り直すのも私は好きです。
大きく印象は変わらなくても、
色褪せていた外壁に色が戻り、
雨樋や破風などもきれいになると、
「新築の頃に少し戻ったような感じ」
になることがあります。
これも塗り替えの良さです。
一方で、
「せっかくだから少し変えてみたい」
という方もいます。
それもいいと思います。
正解は一つではありません。
その家にこれから住む方が、完成した家を見てどう感じるか。
私はそこが一番大切だと思っています。
色を変えると、同じ家でもかなり印象が変わります
外壁の色は、家の印象に大きく関係します。
例えば同じ住宅でも、
明るい色。
落ち着いた色。
濃い色。
暖かみのある色。
それぞれで雰囲気は変わります。
さらに、
屋根。
雨樋。
破風。
軒天。
玄関ドア。
サッシ。
こうした部分との組み合わせでも見え方は変わります。
だから私は、
外壁だけを単体で考えすぎない方がいい
と思っています。
家全体を見ながら、
「この家だったら、どんな感じが似合うかな」
と考えていく。
そこにも外壁塗装の面白さがあります。
ただ、色見本だけでは分かりにくいこともあります
楽しんで色を選んでいただきたい一方で、職人として注意していることもあります。
小さな色見本で見た色と、実際に家全体へ塗った色では、印象が違って見えることがあります。
また、
晴れている日。
曇っている日。
日向。
日陰。
時間帯。
こうした条件でも色の見え方は変わります。
ですから、
「この小さな見本で好きだから、これで決まり」
と急いで決めなくてもいいと思っています。
せっかく長く付き合う色です。
楽しみながらも、実際に家へ塗ったときのことを想像しながら決めていくことが大切です。
小さな色見本と大きな外壁では見え方が変わる「面積効果」や、光による見え方の違いもあるため、
大きめの見本などで確認する方法も有効です。
色選びで難しいのは、小さな色見本と実際の外壁では印象が違って見えることです。
なぜ色の見え方が変わるのかについては、こちらの記事でも詳しく書いています。
▶「色見本では良かったのに…|外壁塗装で色の見え方が変わる理由」
工事が始まると、家が少しずつ変わっていきます
外壁塗装は、完成したときだけが変化ではありません。
足場が組まれ、
洗浄され、
傷んでいるところを直し、
養生をして、
下塗りをして、
少しずつ新しい色になっていきます。
普段なら見ることのない自分の家の姿です。
もちろん、工事中は足場や養生があり、不便に感じることもあります。
それでも、
昨日まで古い色だったところが新しくなっていたり、
傷んでいた部分がきれいになっていたり。
毎日少しずつ完成へ近づいていきます。
お客様が外へ出てきて、
「ずいぶん変わりましたね」
と言ってくださることがあります。
職人としても、うれしい瞬間です。
そして、やっぱり一番は足場が外れたときです
塗装が終わっても、足場とメッシュシートがある間は、家全体の完成した姿はなかなか見えません。
最後に足場が外れると、初めて家全体が見えます。
私は長くこの仕事をしていますが、
この瞬間は今でも塗装工事のいいところだと思っています。
色褪せていた家がきれいになっている。
今までとは違う色で、雰囲気が変わっている。
細かなところまできれいになっている。
そして何より、
お客様自身が完成した家を見る。
高額な工事です。
工事中には不便もあります。
だから最後に、
「やってよかった」
と思ってもらえる仕事にしたい。
これは昔から変わりません。
家がきれいになると、少し気持ちも変わると思います
これは塗料の性能の話ではありません。
数字で表せる話でもありません。
ただ、自分の家がきれいになるというのは、やはり気持ちのいいものだと思います。
仕事から帰ってきたとき。
外へ出たとき。
休みの日に家を眺めたとき。
毎日見るものだからこそ、
「きれいになったな」
という感覚は意外と長く残ります。
外壁塗装は、家を長持ちさせるためのメンテナンスです。
でも私は、
これからまたこの家で暮らしていくためのリフレッシュ
という面もあると思っています。
外壁塗装を「怖い買い物」だけにしてほしくありません
外壁塗装には大きなお金がかかります。
分からないことも多い。
業者選びも難しい。
失敗したくない。
だから不安になるのは当然です。
私たちもこれまで、
「本当に今やる必要があるのか」
「まだ待てるのか」
「何を確認してから決めればいいのか」
という話をたくさんしてきました。
それはこれからも変わりません。
でも、それだけでは少し寂しいとも思っています。
必要な時期が来て、納得して塗り替えることになったのなら、
そこから先は、少し楽しんでほしい。
どんな色にしよう。
どんな家になるだろう。
完成したらどんな感じになるだろう。
そんな気持ちがあっていいと思います。
私たちも「塗って終わり」ではなく、完成した家まで考えたい
塗装業者として当然ですが、きちんと施工することが一番大切です。
下地処理をする。
必要な補修をする。
塗布量や乾燥時間を守る。
塗るべきではないものには、別の方法を考える。
そういう基本をきちんと積み重ねる。
そのうえで、
完成した家をお客様がどう感じるか。
ここまでが塗装工事だと私は考えています。
職人側からすると「きれいに塗れた」で終わりでも、お客様にとってはそこからまた何年も暮らす家です。
だから、
長持ちすることと、完成したときにうれしいこと。
どちらも大切にしたいと思っています。
まとめ|10年、15年に一度くらい、塗り替えを楽しんでもいいと思います
外壁塗装は、家を守るための大切なメンテナンスです。
傷みを直す。
雨水から守る。
これから長く住めるようにする。
そうした目的があります。
でも、それだけではありません。
10年、15年と暮らしてきた家が、もう一度きれいになる。
今までと同じ雰囲気に戻すこともできます。
少し色を変えることもできます。
思い切って印象を変えることもできます。
そして工事が終わり、足場が外れたとき、
「きれいになったな」
と思える。
せっかく大きなお金をかける工事です。
不安なことを一つずつ解消することも大切ですが、
必要な時期が来たら、塗り替えることを少し楽しんでみてもいいのではないでしょうか。
私はそう思っています。
ご相談について
外壁塗装を考え始めたら、
「どの塗料がいいですか?」
だけでなく、
「こんな感じの家にしたい」
という話も聞かせてください。
今の雰囲気を残したい。
少し明るくしたい。
落ち着いた感じにしたい。
まだ何も決まっていない。
それでも構いません。
家の状態を確認することはもちろんですが、
これからまた長く暮らす家を、どんなふうにしていきたいのか。
そこも一緒に考えていければと思っています。
外壁塗装を、不安だけで始まり不安だけで終わる工事にはしたくありません。
完成したとき、
「やってよかった」と思っていただける仕事をしたいと思っています。
外壁塗装をそろそろ考えているけれど、まだ何も決まっていないという方へ。
工事の必要性だけでなく、これから家をどうしていきたいのかも含めてご相談いただけます。
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